2016-01-01から1年間の記事一覧

心はどこへいくのか

このところ何だか心に穴が開いてしまっているようだなぁと感じることがあります。感情がすぅーっとそこから漏れだして、自分の中に残るはずだった何かが遠くへ流れ出てしまっているような、そんな感じです。 ここにあるたくさんのものに囲まれて生活する私は…

「秋の底が抜ける」ことについて ―私と物質と二種類の想像力―

1 大森荘蔵の自然感 先日ツイッターで、今年は秋の話題をあまり聞かないという話をしたら、satoruさんがお知り合いの僧侶のかたが「秋の底が抜け始めましたなぁ」とお話しされていたという話題を教えてくださって、それはどういうことなのか考えたら、わりと…

ネモフィラを見に行く

ひたち海浜公園にネモフィラを見に行ってきました。 そしたら、チューリップが満開でした。 朝いちだったので人がいない間にと思ったら 素敵なおばあさまがよい佇まいで立っておられて こういう写真がもっときちんと撮れたらと思いました 不思議なぶつぶつが…

桜・菜の花・トロッコ列車

とうとう桜も見納めかという頃 菜の花も私の眼の下くらいまで成長していました ちょっとびっくり カメラマンがわんさか押し寄せる中 トロッコ列車の登場です 今度はゆっくりトロッコ列車に乗るのもいいなぁと思いました

墨東紀行 夜桜編

いつの世も、美しいものは恋人たちの夢の中に存在します 私と同じにのぞき見の人も 夜船のにぎやかさが、かえって桜の妖艶さを増すような 川面に映る明かりさえ、春には違って見えるものです すっかり舗装された桜の並木道は 古いものの時間と新しいものの時…

精霊の守り人の神話考3

1 人は救われることができるのか 今回ブログのアップが遅くなったのは、久しぶりに本格的に体調を崩したせいでもあるのですが、それよりなにより、ドラマの悪口はやめたかったのに、絶対に嫌だという場面にぶち当たってしまったからです。 私にとって、「精…

今年の桜はよい桜~♬

3月30日に桜を撮りに横浜に行ってきました。 お天気予報は晴天だったのにまたまた曇り。写真を真剣に撮るようになったら、曇り=明るい(明るすぎる!)っていう考え方に変わってしまいました。 関帝廟の狛犬さんはとってもユニーク まだ2,3分咲きだったのに…

精霊の守り人の神話考 2

1 3種類の人々 「お前の王や神はもうどこにもいない。王や神だというものを信ずるな。」 カンバルを出て新ヨゴ国に入るときに、ジグロはバルサにこう言い聞かせます。それはジグロにとっても同じこと。二人は神を捨てて自分たちだけの力で生き抜く覚悟で新…

写真についてくる物語たち

写真を撮るときはついいろいろなところに入り込んで怪しいものを探してしまうんですが 街灯の裏手に見つからないように張ってあるシールがめっちゃかっこよくて しかも、赤いインクの、指紋かな?付いちゃってるのはなんでだろう それにしても、この字体、ぎ…

精霊の守り人の神話考1

1 複数のコードの存在と読み取り可能な領域について 先日鳴り物入りで一回目の放送が始まったばかりのNHKのドラマ「精霊の守り人」ですが、原作に忠実というよりは、原作によって読み取れるものを、より現代日本という国で翻訳し直したような脚本になってい…

下町今昔梅事情

向島百花園の梅は五分咲き (2016年2月16日現在) ここいらではどこからでも スカイツリーが顔を出します 東京の下町、私が育った辺りは、家と家の隙間がないほどびっしりと民家が立ち並び お宅に梅の木があるよなんて家は少なかったように思います。 それは…

「バカにつける薬はない」という話

うおー、ひっさしぶりの暇人だ なででくり、なでてくりな、なんだ 暇人は俺のものだぞ 近づくな 近づくとこの猫手パンチが火を噴くぞ (散歩中間違って入ってしまったお墓にて ぬこ) ※脱出までに20分かかりました ここのところ、不倫疑惑とか浮気発覚とか、…

オタク試考

きょうもいちにち たのしかった・・・・あずまきよひこ『よつばと!』13巻末尾 オタクの定義というのはかなり難しいと私は思っているのですが、今やマクドナルドと同じ「世界の言葉」になってしまっているがゆえに、世界中の人々が何らかの形で知り、各々の…

物質のすべては光

純粋数学には美しいアイデアがぎっしり詰まっている。 物理学のとっておきの音楽は、美しいアイデアと現実(リアリティー)のあわいに、いとも調和した響きで流れている。 そろそろ少し現実(リアリティー)について論ずべきころあいだ。 フランク・ウィルチ…

無口な神と雄弁な神  「人類学=物語的 想像力の ‟不自由な” 跳躍」感想

「忘れるなよ。たとえ、この世の外側は全き玉だとしても、我々が生きている内側には混沌があるのだ、ということを。その混沌の野をひとつひとつ掘り返して見て、考えて、はじめて、新たな一歩を踏み出せるのだ。 司祭医は人が病で死ぬことを、はなからあきら…

恋愛を語るあれこれ

そうだ。わたしたちがまた会ったとしても、同じことだろう。会わなかったとしたって。使いものにならない、身のほどをわきまえた愛(本物じゃないと言う人もいるだろう、くびり殺されたり、悪い冗談になってしまったり、哀れにも摩滅してしまう危険を、決し…

実験1 (2)

論理哲学論考 (岩波文庫)作者: ウィトゲンシュタイン,野矢茂樹出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2003/08/20メディア: 文庫購入: 29人 クリック: 278回この商品を含むブログ (201件) を見る 5・11 いくつかの命題に共通な真理根拠のすべてが、ある一つの命題…

実験1 (1)

台湾、烏来(ウーライ)は昔首狩り族の原住民が住んでいた地域ですが、今は台北近郊の温泉地として有名で、台北市内から電車とタクシーで1時間以内で着く割には結構な山奥でした。 わざわざブログに写真を張ったのは、まるで正三角形のような山が面白くて、…